キャッチャー・イン・ザ・ライ(邦題ライ麦畑でつかまえて)/J.D.サリンジャー (著), 村上 春樹 (翻訳)

キャッチャー・イン・ザ・ライ
とにかく有名過ぎるこの作品を初読み。 細かい理由も無く(敢えていうなら、借りられていなかった)
村上春樹訳の方を選んでみた。

若者のバイブルとこの作品は言われているらしい。
物語はシンプルで、主人公は高校生。単位が5つ中4つがとれず。クリスマス休暇をもって退学を命じられている。その休暇前の、土曜の午後から月曜の昼までのできごと+αが、淡々と「僕」の視点から口語調に語られている。
一言で言ってしまえば、他愛の無いおはなし。


あらすじ(殆ど全部だけど)


「僕」はルームメイトと喧嘩し、寮を出て行く。しかし、家には自分の退学通知は届いていない。
「僕」は両親がその退学通知を読む前に家に帰るのは避けたかったので、入学通知が届く水曜日までニューヨークで適当にホテルを借りて泊まることにした。
「僕」はそこのクラブで女の子と仲良くなろうと試みたけど、あえなく失敗。そこでエレベータ係に売春婦を斡旋してもらったが、結局はその二人に金を巻き上げられてしまった。
次の日(日曜)「僕」は知り合いの女の子とデートの約束をした。
そして、朝食を食べているときに、感じのいい尼さんに出会い、少し話をし、寄付もした。
その後に約束をした女の子とデートをしたが、散々な結果だった。
暇になったので、昔の知り合いに電話をかけ、一緒に飲んだり、あまりうまくないピアノを聴きにバーに
行ったりして、泥酔した挙句、自分の家に忍び込み、大好きな妹のファービーに会いに行った。
妹と話している途中で両親が帰ってきてしまい、両親と会う訳にはいかない「僕」は、妹に少しお金を借り、
かつての恩師(男性)に頼ることにした。
「僕」の将来に対し、心配した先生は「僕」に立派な助言をくれる。
しかし、朝起きたら先生は「僕」の頭を撫でていた。
「僕」はあわてて逃げ出した。
次の日(月曜)「僕」はもうどこか遠くに行きたくなって、西部にヒッチハイクして行こうと思っていた。
その前にファービーに、借りたお金を返そうと思って、会いに行った。
ファービーに会うと、「僕」は驚いた。妹は大きなスーツケースを持って、一緒に行きたいと言うのだ。
泣き叫ぶ妹をなだめ、「僕」は彼女を動物園に連れて行った。
そして、「僕」は回転木馬に乗る妹を姿が心に染みて、「やみくもに幸せな気持ち」で「大声をあげて泣き出してしまいそうに」なってしまった。
細かいところは無いけど、そこで「僕」のお話はおしまい。
そして、「僕」は「精神分析医がいる」ところでこの話をしている。
ああ、他人に打ち明け話なんてするもんじゃないなって思いながら。