華氏451度/レイ・ブラッドベリ

[rakuten:book:10167097:image]
華氏451度―
それは本のページに火がつき、燃え上がる温度……。

この作品の世界では、思想書、文学作品、宗教書等の本が人々に悪い影響を与えられると
考えられ、読むこと、持つことの一切が禁じられている。
そして、人々は海の貝という小型ラジオとテレビでのみ情報が与えられ、画一化され、
誰もが同じ価値観を共有する。
そこには疑うことなど何もない。
そもそも“ものを考える”こと自体人間にとって煩わしい、面倒臭いことだ。
嫌なことは見ない、話さない。楽しいことだけを求める。
誰もその世界を疑わない。“世界のありかた"を疑う人は狂人だけだ。
自分の幸福を疑ってはならない。疑ってしまうと幸福は音をたてて崩れ去ってしまう。


気づいた方が幸せなのか、気づかない方が幸せなのか。