文学部唯野教授/筒井康隆

結構長くて骨が折れた。だけど、その分の価値もある気がした。
文学部教授唯野仁のお話。
基本的には「唯野の文学評論の講義」と「大学内のいざこざ」を二つをくっついて出来ていて、
唯野教授は博覧強記で口がうまい。なんだこいつ!？って思うような人物。（夢野久作の超人鬚野博士にも似ている感じ）そして、唯野教授が大学内で飄々と生きて行く姿を描いている。
話の作り方はクレイジー（筒井康隆をあまり読んだことがないからわからないけど）
とにかく、大学内の権力争いを皮肉る。大物評論家の評論を皮肉る。
こういうのってパロディって言うのかな？よくわからないけど。
講義の内容は面白いけど、話の内容からは浮いてるかなって印象も受ける。
読んだあとに唯野教授が居座って実在するような錯覚に少し陥った。