沈黙 / 遠藤周作

沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

圧倒された。主題と展開がうまい。これぞ小説!と思わせるものがこの作品にある。
タイトルの沈黙とは神の沈黙のこと。キリスト今日・イスラム教・ユダヤ教・・・
宗教においての永遠の主題である。神は私達に対して沈黙しているという問題をキリシタン禁制の日本を舞台に
主人公のポルトガル司祭ロドリゴの視点から描かれる。
日本と西洋の思想の違いや信仰の問題点を鋭く描いてる部分も評価できるけど。
一番重要な部分は読者のカタルシスを一気に埋めてしまう。その手法。