世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド / 村上春樹
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/09/15
- メディア: 単行本
- 購入: 7人 クリック: 288回
- この商品を含むブログ (93件) を見る
と
壁に囲まれた不思議な町で暮らす「僕」の生活をゆったりとした文体で書いた。「世界の終り」
の二つの話が交互(紙面上では)に進んでいく小説。
作中にこんな言葉がある。
人間が抱くヴィジョンはおおまかに言ってふたつにわけることができると思う。完全なヴィジョンと限定されたヴィジョンだ。僕はどちらかというと限定的なヴィジョンの中で暮らしている人間なんだ
基本的には、人生は限定的なものだろう。個人的にはそう思う。
この小説の文章は、どこか現実感に欠けて、ふわふわどこか宙に浮いているような感じがした。
現実と空想の狭間はどこだろう?なんて書くと、現実と夢を混同してるみたいだ。
この人の文章は、難しいことを難しくない言葉で書いていく作業な気がする。