異邦人/アルベール・カミュ

異邦人 (新潮文庫)

異邦人 (新潮文庫)

 きょう、ママンが死んだ。
 で始めるカミュの代表作。カミュが描く不条理の哲学を色濃く描いている。
 主人公のムルソーは無気力な人間で仕事場と家の往復、日曜には空を眺めている。
積極的ではないが、決して何もしないわけではない姿に、現代人の姿を投影したのはきっと自分だけではないと思った。

宗教なんか怖くない!

宗教なんかこわくない! (ちくま文庫)

宗教なんかこわくない! (ちくま文庫)

オウム真理教をキーワードに日本人の宗教観をあぶりだしている一冊。
適当に笑うのもいいし、真剣に考えるのもいいと思った。

神様/川上弘美

神様 (中公文庫)

神様 (中公文庫)

川上弘美の短編集。「人間」ではない動物は出てくる話が一枚向こうに連れてってくれる。
疲れてる人が読むといいかも。

書を捨てよ、町へ出よう/寺山修司

書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)

書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)

こっちも夏の100冊。
『職業、寺山修司』の寺山修司の本。
文章は少し気障ったらしいのにいやらしくない。世捨て人風なのに地に足がついている。そんな感じがする本。
ちりじりとした内容が面白い。

動物農場/ジョージ・オーウェル

動物農場 (角川文庫)

動物農場 (角川文庫)

角川の夏の100冊のブックカバーが欲しかったので、購入。
動物たちが人間に管理された農場から人間を追放して、自分たちで農場を運営する話。
人間社会の矛盾を動物に喩えた話、従順であるだけが素晴らしいとは思えなくなっていく。
結局に何が人間なんだろう。

ブッキッシュな世界像 / 池澤夏樹

ブッキッシュな世界像 (白水Uブックス―エッセイの小径)

ブッキッシュな世界像 (白水Uブックス―エッセイの小径)

池澤夏樹のエッセイ集。自身が行った土地や小説についての考察が興味深く述べられている。
本好き再考。

 タイムクエイク/カート・ヴォネガット

タイムクエイク (ハヤカワ文庫SF)

タイムクエイク (ハヤカワ文庫SF)

カート・ヴォネガット最後の小説。彼らしい人類愛とユーモアに満ち溢れてる。
もう一回読まなきゃ。